もし、感謝や労いの言葉など、夫婦間にコミュニケーションがあればまだまだ夫婦愛が冷めることはなかったのです。残念ながら、そうしたコミュニケーション不足に加えて、夫婦間のスキンシップやセックスのなさが冷えた夫婦愛をさらにおとしめています

そして日本の男女は社会的にみれば社会関係資本が乏しく、特に男性は世界一の孤独です。親しい友人がなく、特にスポーツ・娯楽・趣味の集まり、町内会・自治会やボランティア・NPO・市民活動などへの参加といった対等な人付き合いが貧弱です。

このいわば社会的に孤立した孤独が、夫婦の不満やストレスが解消されずに放置される背景となり、周囲との信頼感・連帯感や個人の満足感・幸福感をも失わせることになります。それらが、蓄積した夫婦間の不満と重なって熟年離婚に至る可能性があるのです。

※本記事は、2020年1月刊行の書籍『ストップthe熟年離婚』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。