「オンジ」のように優しくて温かかった私のおじいさん

■祖父との思い出

私は母親が働きに出ていたもので、殆どは祖父の所にいました。私の祖父は寺の住職でしたが、“アルプスの少女ハイジ”に登場するオンジのように、頭が良くて包容力のある人でした。私は小学校2年生まで祖父と寺の五右衛門風呂にはいっていました。また祖父の離れで隠れ家みたいな部屋に遊びに行くのが好きで、知らず知らずに、御経を暗記しています。しかし意味は、わかりません。

学校から帰ると真っ先に隠れ家に行き、算数や国語の宿題をしていました。祖父もわからないことは教えてくれていました。お腹がすいてくると、パンにチーズのトーストと粉ミルクを用意してくれることも、オンジそっくりでした。祖父は、私のテストの結果が良いと小遣いを1000円渡してくれていました。そのお金を持って、友達とドッチボールで遊んで、その帰りに駄菓子屋さんに寄って、くじ引きしたりお菓子を沢山食べたりしていました。

一方、祖父は負けず嫌いで、私が男の子と喧嘩して擦りむき泣きながら帰って来ると、「勝つまで、やり返しに行きなさい」と言っていました。何という教育なのでしょう。変な祖父ですが、私は、祖父に対しては一度も反抗をしていないので、私にとって唯一、理解があり甘えさせてもらえる存在でした。本当に120歳まで生きてほしかったものです。