第一章 変わりゆく妻の異変に気付く

三、自宅の場所が分からなくなる…心療内科の病院行きを決意

2012年4月初旬の出来事だった。

妻が、スーパーに行くとき、「お父さん。今日は何を買ってこようか?」と必ず聞いた。

メモを取って財布に入れて、「では、行ってきます」「少し寒いけど、気を付けて」「はい」と返事をしカバンを肩から掛けて笑顔で元気に出かけたのが正午頃だった。我が家は、丘の上にあり西へ500メートルほど下ったところに通い慣れたスーパーがある。足腰が丈夫なのでよく散歩と運動を兼ねて買い物に行ってくれた。

いつも、2時間くらいで買い物を終え帰宅するのに、その日は、午後3時になっても帰宅しなかった。

「あれ。どうしたんだろう。誰かと話し込んでいるんだろうか」と心配になった。バイクに乗ってスーパーまで見に行った。店内をくまなく探したが姿はなかった。「どうしたんだろう」と不安に思った。親しい友達の家にも立ち寄ってなかった。

「どこに行ったんだろう?」とスーパー周辺を探し回ったが見つからなかった。

午後4時前になった。もしかしたら自宅に戻るか誰かから電話があるかもしれないと思い急いで自宅に戻った。やはり帰宅していなかった。4時半まで自宅で待った。もうすぐ薄暗くなってくる。いても立っても居られなくなった。

ふと思った。