捕獲具をロックモードに切り替えて捕獲を開始した

中に尿と糞は見られなかった。すべての捕獲具をロックモードに切り替えて捕獲を開始した。餌付けに15日かかったことになるが、この15日という期間は、捕獲する者を不安にさせるには十分な長さである。

がっかりすると同時に撤退の言葉がちらつき始める長さと言いかえることができる。この場所での捕獲までに二度ハツカネズミを捕獲したことがあるのだが、いずれも設置してすぐに捕獲できていた。もちろん仕掛けの構造が違っていたのだが、今回に限って何故餌付けまでに15日も必要だったのか、理由が分からなかった。

3月27日。1台に2匹を捕獲し、連続捕獲の仕掛けが機能していることを確認した。後のことを考えて小さい冷凍保存庫を購入し、これ以降は捕獲されたネズミを保存することにした。したがって、それ以前に捕獲した大きめの個体1頭を含む4頭は解析できていない。この4頭は不明4頭として処理した。

4月3日。11gの個体が仕切りに使っていた画用紙をかじり、15mmの穴をあけて窮屈そうに行き来していた。ここで、入り口の高さを20mmにしていたが、これでは狭いことに気が付き、入り口の高さ30mmの物を作ることにした。

続く…

※本記事は、2020年6月刊行の書籍『捕獲具開発と驚くべきネズミの習性』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。