詳しい内容については厚生労働省のホームページをご参照いただきたいのですが、ICIDHでは、これまでマイナスの要素に目が行っていたのでプラスの要素で考えて行くということで、健康については心身機能・身体構造、それに伴う機能障害、そして生活の側面では活動・参加でそれに対しての制限や制約を着眼点とし環境的因子も項目としてあげています(図1・表1)。

[図1]ICF構成要素の概観
出典:厚生労働省ホームページ「国際生活機能分類―国際障害分類改訂版―」

[表1]ICFの概観

障害が心身機能・身体構造という理解になり、○○障害ではなく個々の状態に着目し個別性と流動性のある実態に近くなっており、社会の中で生活をするという側面で構成されています。時代の流れを感じますが、考え方として複雑になり障害として描きにくくなったようにも感じます。

※ICDとICIDHは、正式名称が長いのでこちらに記載しておきます。

ICD: International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems
ICIDH: International Classification Impairments Disabilities and Handicaps

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『“発達障害かもしれない人”とともに働くこと』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。