「そんなものは燃やしてしまえ!」と彼の口から出た言葉に、「この御本尊様はいただいたものではありません。総本山からお貸し下げいただいているものですから、勝手に処分できません。お返ししなければなりません!」と、私は必死に言っていました。

そして、「返させてください。必ず返して来ますから」と、大事に拾って言うと、「信心をやめた証明をもらって来い!」と怒鳴るのでした。

一番近い日蓮正宗のお寺へ行き、「大変なことをしてしまいました。どうしたらいいでしょうか」と事情を話しました。お会いした御僧侶は優しく「大丈夫ですよ。お直しできます」とお話しくださいました。

この御僧侶と二十数年後に出会えて、御礼を言えたのでした! これも不思議な縁(えにし )です。

③ 結婚前の約束の裏切り、信じられない人へ

「私が信心することは構わない」と言ってくれたのに、結婚した途端、猛反対され大事にしていた「御本尊様」と、数々の思い出のものも全て捨てられてしまいました。そのことで決定的に、私の心の中に、「彼は信じられない人」という想いが生まれてしまったのでしょう。

元々「自分ですら信じられない人」というAC(※前に掲載)的要素を持った私でもあります。私の心は次第に冷えていきました。そして、私の心が彼から離れていっていることを、彼自身が一番感じていたのでしょう。