④L-L間の関係例;本人以外に仕事をしている人との関係について、職場の雰囲気が悪い、人間関係自体が悪い、コミュニケーションが不充分、上司のリーダーシップが悪く仕事がスムーズに進まないなどが該当します。

⑤L(中心の人);本人が活動するうえで問題となる状態を指します。例えば、“健康状態が優れない”、“疲労が溜まっている”、“ 精神的な悩みを抱えている”、“本人の力量が、業務をこなす域に達していない”などです。

⑥m(マネジメントの問題);組織のトップが、自分たちの目指す方向(企業理念や企業目標など)を示していない。設備や環境、活動に必要な人員の確保すらできていないなど、活動の環境を整えられない状態も含みます。

上記①から⑥の不整合の例を表1にまとめました。

[表1]m-SHEL各要素がうまく噛み合わない具体例(不整合)

それでは不整合、“うまく噛み合わない状態” の反対に、職場でm-SHELがうまく噛み合った“理想的な状態”とは、どのようなものでしょうか。次に示す例は、とある製造工場に勤める作業員の呟きです。

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『 ヒューマンエラー防止対策』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。