5 水虫の解消

母親は60歳ころから両足の指に水虫がありました。いつも指の間がべたついていて痒(かゆ)がっ ていました。いろいろな薬を試しましたがうまくいきませんでした。手で触ると私の指にも水虫ができるのではと思うと、どうしたらいいのか迷っていました。

でも、じくじくしているのが気になり、あるとき、綿棒で指の間の湿っているところをこすってみました。何となく湿ったところが少し綺麗になった様子なので、左右5本の指の間8カ所を毎日新しい綿棒でそっとこすり綺麗にするようにしました。水分を取り除いて乾燥させるようにしたのです。

5年ほど毎日続けたでしょうか、気がついてみると水虫は消え指の間はとても綺麗な皮膚になっていました。その後も毎日綿棒で指の間を綺麗にしました。

時にはくすぐったいと笑いましたが、指の間の柔らかい皮膚を綿棒で刺激することは脳にもいい刺激となって認知症がよくなった要因の一つになったと思っています。

※本記事は、2020年8月刊行の書籍『認知症の母を支えて 103歳を元気に迎えるまでの工夫』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。