考察・競技 他

5 新日本を生観戦した時の、こんな演出。こんな思い出。
2019年5月7日(火)​

いつかの新日本の東京ドーム大会で、まだ、鈴木軍にも入っていなかった頃のランス・アーチャーが、バイクで入場するという演出があった。私は、ドームのイスの1階席か2階席に座っていたのだが、バイクの「ブーン! ブーン!」というエンジン音と共にイスから電流が流れて、「なんだ、これは! 凄いな!」と思った。アーチャーは中堅の外国人プロレスラーだったので、なんでアーチャーに、こんな熱のある演出を新日本はしたのか、と思った。

今はWWEの“NXT”所属のアダム・コール。そのコールが事実上のボスで、アンディスピューテッド・エラというユニットの4人組の軍団の1人、カイル・オライリーと組んでいる。この2人が新日本の東京ドーム大会で対決したことがあった。

今では、WWEでもお馴染みだが、コールが「アダム・コール!」と言うと客が「BAY! BAY!」と言うのだ。新日本の演出でも、ビジョンに「アダム・コール! BAY! BAY!」と電光掲示を流していたので、私は1発で好きになり、これは流行らないかな? と思っていたら、今、WWEで当たり前のように流行っている。

私が新日本で見る前から、ROH(リング・オブ・オナー)……など、アメリカでは流行っていたのかもしれない。新日本2000年代の初頭、K-1や、MMAで旋風を起こしたボブ・サップが、新日本で中西学とシングルマッチを行った。試合は中西が優勢になり、野人ダンスと言われるフィニッシュポーズの足踏みを始めた。中西はアルゼンチン・バックブリーカーに行くのかなと思ったら、その足踏みに合わせて、倒れていたサップも立ち上がりながら野人ダンスの足踏みを始めた。

そして、その場飛びでジャンピング・ドロップキックを見せると、中西は場外に吹っ飛んだ。そして、そのまま、場外カウント20 が数えられて、サップが場外リングアウト勝ちした。

倒れていたはずが、突然一緒に、中西とサップが2人で野人ダンスを始めた所が笑えた。 最後は、新日本の演出で素晴らしいな、と思ったものだ。

これも2000年代だが、東京ドームの会場に早く着くと、ある程度の時間から、新日本の旗揚げ頃、アントニオ猪木対モハメド・アリ戦……などの異種格闘技戦、UWFとの抗争、維新軍との抗争、IWヘビー級王座の歴史、ロシア軍との戦い、G1 CLIMAX、NWO‒JAPAN……など、書ききれないが、それを編集した映像を見せてくれるのだ。あれがあると退屈しないから凄く良かった。

※本記事は、2020年7月刊行の書籍『アイディア・プロレスコラムDX』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。