④取得に必要な滞在期間

永住権取得の際に、必要な書類や審査といった諸手続きを行うため一定期間の現地滞在が必要です。

SRRV、クオータビザの場合

取得にはおよそ30日から40日以上の連続滞在が必要です。申請から取得までの期間中は出国できませんので、この間フィリピンに滞在し続ける必要があります。やむを得ず途中で一時的に国外へ出る場合は、別途費用が必要になることもあります。フィリピンでの無犯罪証明書が必要で、この取得には時間を要することが多いため、ある程度の期間を見込んだ方が良いです。

APRVの場合

フィリピンに5日の滞在が必要です。他の永住ビザと違い、フィリピンでの無犯罪証明書は現地で滞在する5日の間に取得することが可能です。

※日本側での無犯罪証明書について

APRVは必要ありませんが、SRRV、クオータビザの場合は、日本において無犯罪証明書を取得する必要があります。無犯罪証明書の申請は本人のみ可、申請場所は各都道府県の警察本部で平日のみの受付けとなります。受け取った証明書は外務省およびフィリピン大使館での認証が必要となりますので、およそ1カ月程度時間がかかると思われます。

⑤フィリピンから出国する際の手続き

クオータビザの場合

空港で再入国許可手続き(ECC)が必要となります。ECCにかかる費用は基本2170ペソ、その年の初めての出国の場合は2880ペソかかります。

SRRV、APRVの場合

再入国許可手続きは不要です。

⑥住居の必要性

基本的に永住権を取得するためには、その国で居住するための住所が必要です。

SRRV、クオータビザの場合

永住権を維持する目的で、不動産を購入あるいは賃貸して住居の確保が必要となります。

APRVの場合

APECOのリゾート施設開発事業目的でプログラムが組まれており、その資金で建設するAPECOのリゾート施設を住所に割り当てる仕組みのため、住居の確保をする必要がなく永住権維持コストの削減となります。

⑦手続きに必要な書類

SRRV、クオータビザの場合

パスポート、戸籍謄本、日本での無犯罪証明書、健康診断書

APRVの場合

パスポート

以上のような違いがあります。それぞれの項目を見ていくと、日本など外国とのデュアルライフを主に考える場合はAPRVを取得するといったように、個人の目的に合わせてどの永住権を取得すべきか考えて選択することをお勧めします。

※本記事は、2019年3月刊行の書籍『『日本×フィリピンで実現する 究極のデュアルライフ』』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。