山川の激つ堰堤身をそらせ
 天をめざして跳ぶ桜鱒

 

海ぎはの砂丘に生ふる水楢の
 うねり傾き吹雪に耐ゆる

 

朝見れば夜行の獣の足跡の
 ひとすぢ続く雪はらの上に

※本記事は、2019年9月刊行の書籍『歌集 秋津島逍遥』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。