五、妹の「子守り」で発見し学んだこと

毎日接していると分かってきたことがあった。

赤ちゃんだからよく泣いたり泣きやんだりした。

なぜ泣くのか? なぜ泣きやむのか? 

妹のお守りを重ねたことにより、泣くのは何かを伝えようとしているのではないかと思うようになった。

「お腹が空いた」「オムツが濡れた」「眠い」「汗をかいて暑い」など、言葉が話せないから、伝える手段として泣くのではないかと気付くようになった。

例えば、泣いていたので哺乳瓶を持っていくと、口を動かし自然と両手をバタバタさせた。飲ませると泣きやんだ。お腹が空いていたのだ。

また、オムツの紐をゆるめてやると、取り替えてもらえると思うのか泣きやんだ。

寝起きで泣いていたので、抱き起こすと泣きやんだ。

その内、泣き方や泣き声で何をすればいいか大体分かるようになっていた。

私にとっては大発見だった。妹は私にすっかりなついていった。

半年以上が経過した。

ほっぺを指でちょこっと押すとニコッと笑う、その満面の笑顔を見ると癒やされて、とても可愛かった。学校から帰ると妹をあやし一緒に過ごすことが楽しみだった。

妹は、みるみる大きく成長していった。