しらじらと風に巻かれて散るさくら
 歩道に寄りあひ踏みしだかるる

 

雨の日を散りつぐ桜びっしりと
 花びらつけし自動車が走る

 

街川に流れやまざる花筏
 とどむるすべなき春を惜しまむ

*花筏 水面に桜の花が散りしき、筏のように流れていくさま。

※本記事は、2016年7月刊行の書籍『歌集 旅のしらべ 四季を詠う』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。