第一章 現代病の真実

アフリカにはなかった『現代病』

がん、糖尿病、動脈硬化、孤食、孤独死、若者の自殺……。私は二十三歳の頃、青年海外協力隊の体育隊員としてアフリカ・ウガンダ共和国に二年間住んでいました。現地では、現代日本で起きているこれらの社会問題をほとんど耳にすることはありませんで した。豊かな大自然に囲まれ、多くの人々が“自給自足生活”で、健康な暮らしをしていました。

毎日、無農薬の畑からとれる新鮮な作物を母親が調理し、家族みんなで食卓を囲み、自然の恵みに感謝する日常が当たり前の風景。食品添加物や加工食品を販売するような大型スーパーが生活圏内にはなく、近くの市場では、その日のうちに豊かな土壌からとれた無添加・無農薬の穀類、野菜、果樹などが販売されています。

このような 「生活環境」に生きる人々には、“現代病”という言葉すら存在していませんでした。

日本に蔓延する健康問題

アフリカ社会には馴染みのない“現代病”という言葉が、なぜ医療が発達している日本国内で、これほど多く発生しているのでしょうか? 詳しくは第二章で説明しますが、これまで国や学校機関が示してきた「栄養学」や「健康政策」が上手く機能していない ことが大きな原因の一つではないでしょうか。

特に、敗戦後の占領政策によって「学校給食と生活環境(衣食住)」が極度に欧米化した点にあると私は考えています。穀類や大豆などの植物性たんぱく質中心だった日本人の食生活が、乳製品や小麦、肉類など動物性たんぱく質中心の食生活へと加速的に転換されていきました。

次第に、戦前にはなかった異変が日本人の心身に起こり始めました。慢性的なアレルギーやアトピー、喘息にかかる子どもが激増したのです。さらに、キレやすい若者、無気力な若者、原因不明な精神疾患など、今まで聞いたことのない症状が多発していきました。(参考:平成三 〇年度即時型食物アレルギーによる健康被害に関する全国実態調査)

※本記事は、2020年8月刊行の書籍『超元氣! 現代病を防ぐニッポンの知恵』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。