Ⅱ.これこそが慢性病の根本原因だ!

4 酸性腐敗便は病気と死の主原因である!

急増する日本の年間死亡者数

我が国では近年、年間の死亡者数の急増が起こっています。

例えば、ほんの三十数年ほど前までは、年間の死亡者数は70〜80万人ほどで長年ずっと横ばいで推移してきていました。ところが今日では130万人以上に増加してきています。これは、一つには日本人の年齢別の人口構成が高齢者の数が多い頭でっかちのものへと変化したことから生じています。

したがって、今後30年近くは、年を追うごとにこの傾向は進行することになり、2030年代半ばには年間の死亡者数は170万人台に達すると厚生労働省は予測しています。

なお現在は、統計上のいわゆる病死者は年間九十数万人ほどですが、これらの病死者たちの大半が、酸性腐敗便の産出・吸収に関連して発病し、また、それが増悪化、慢性化することによる死であるという結論に私は達しています。

すなわち、病死に関して酸性腐敗便が全く関与しない事例は極めて少なく、急性尿毒症(酸性腐敗便中に多量産生されるタンパク性アミン類の腐敗産物や酸性物質の血中への吸収により、激烈な血管収縮・痙攣・傷害が生じ、それによって血行障害や酸血症などが起こり、酸素欠乏 をもたらして、心臓、脳その他の組織の機能が不全に陥る)を起こして大半の人間は死を迎えることになるのだと私は結論付けているのです。

これは大袈裟に表現したものでもなんでもなく、全く事実そのとおりだという強い確信に私は達しています。

前出のイリヤ・メチニコフ博士の「腐敗便が人畜の急死と短命の主因であり、人間のほとん どすべての病気および死は腐敗便によって起こる」というような内容の示唆は、このことを指摘していたと理解することができるのです。

健康と生命を損なう主要因である病気は、なんの原因もなく起こるものではあり得ないのです。だからこそ、その根本原因の正体と罹患する際のメカニズムを明らかにすることは、病気治癒率を大幅に改善するに際して何よりも重要な鍵となる事柄であるのです。

但し、いざ病気を治したい、あるいは、病気にかからないようにしたいと思っても、病気の 根本原因の正体が明らかとならない限り、どのようなことをどのように行えば良いのかということに関する詳細はわからず、そしてもちろん、成果を大幅にあげるという願いを叶えること は非常に難しいのです。

ところで、病死に関して酸性腐敗便が全く関与しない事例は極めて少ないと私が考えている旨を前述しましたが、例えば、ガンの場合にはガンを、肝臓病の場合には肝臓病をという具合に、それぞれの病気を治さなければ結局はその生命を救うことはできないのですから、それらの病気をも酸性腐敗便による死であるとみなすことは、ほとんど「こじつけ」なのではないかと感じる人は多いだろうと思われます。

しかし私は、決して、こじつけでこれらの死を酸性腐敗便によるものであると述べているわけではありません。

各々の病気はそれぞれの発症の原因およびその発症に至るメカニズムが当然異なりますので、それぞれについて詳しく説明を加えなければ、私の言葉の意味を納得していただくことはなか なか難しいことだと思われます。しかし、私が言わんとしていることは、酸性腐敗便は、それら諸病によって生命を奪われるという、最終的な段階にのみに関わりを持つ存在ではないということなのです。

それぞれの慢性病には、病状の進行に伴う各ステージに関わる因子がいろいろ存在すると判断されます。そして、酸性腐敗便の産出・吸収は、発端・誘発・増悪化に関わる数ある因子の中でも特に顕著な影響を与える存在のものとして、それぞれのステージに関わっており、そし てもちろん、生命を奪う直接原因として非常に大きな影響力を持つ存在であると私は結論付けているのです。

このことは、酸性腐敗便の産出・吸収を防止、治癒する手段の積極的な活用によって、大部分の病気の罹患を予防し、また、治癒を促進することを臨床的に父が確認して、これらをすべて含めた意味で、いわゆる病死の大半の原因が酸性腐敗便によるものであると私は述べているわけなのです。

すなわち、酸性腐敗便の産出・吸収は、両発作を含めた循環器系病死の直接の根本原因であり、ガンや先天性発育異常(形態異常)をはじめ、“現代病”と呼ばれる慢性諸病の発端・誘発・増悪化の主要因であると私は考えています。

ガンの治療においては、アメリカのマックス・ゲルソン博士が開発、実践している「ゲルソン療法」がその一例で、徹底した糞便の排出と食事療法を行い、素晴らしい治癒成果をあげて います。つまり、酸性腐敗便学説は、このゲルソン療法の科学的裏付けとなる理論的根拠を提 供したものでもあると言えると思われます。

さらに、酸性腐敗便は、それが主因となって誘発される扁桃(腺)炎から起こるアレルギー に助長されて突発的に起こる死(ポックリ病ほか)、錯乱、失神、腸閉塞、てんかん、熱性痙 攣などの引きつけ発作、および、突発性に起こる眼底出血、眼底潰瘍などの視力障害や、突発 性難聴、および、動脈硬化症(高血圧症、心臓病)、肝臓病、糖尿病などの生活習慣病、およ び、カゼやこれに併発される喘息、リウマチ、腎炎、ネフローゼ、アトピー、皮膚炎、膠原病、腸の炎症性疾患、紫斑病などのアレルギー性疾患、および、ノイローゼ、統合失調症、チック、 パーキンソン病などの神経疾患、および、二日酔い、下痢症、自家(食)中毒、蕁麻疹、およ び、おむつかぶれ、痔疾、および、貧血症、血小板減少症、虚弱体質、進行性筋萎縮症などの広範な病気の発端因、誘発因、増悪化因を兼ねる急死と短命の主因であると私は結論付けてい ます。

※本記事は、2020年3月刊行の書籍『殺人うんこ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。