黒土に蕾の押し合う 福寿草
日向に黄金の光あつめる
*福寿草 1月中旬ごろ、角芽(つのめ)のような蕾がかたまって土から出る。
ためらはず髭をよせあふ猫の恋
狂ほしく鳴く春をよぶ声
やはらかな赤児の耳たぶおもはせて
石蕗の芽立ちほのかに紅し
※本記事は、2018年11月刊行の書籍『歌集 風音』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
歌集 風音【第1回】
何気ない日常にある幸せを探しに。
優しい風を運ぶ短歌集を連載でお届けします。
黒土に蕾の押し合う 福寿草
日向に黄金の光あつめる
*福寿草 1月中旬ごろ、角芽(つのめ)のような蕾がかたまって土から出る。
ためらはず髭をよせあふ猫の恋
狂ほしく鳴く春をよぶ声
やはらかな赤児の耳たぶおもはせて
石蕗の芽立ちほのかに紅し