【第3章】賢い相続税の節税対策にはこんな知識が必要

「金融大工」誕生秘話

時々、他の工務店から「うちは木造しかできません」とか、「弊社は、この工法でしか建築できません」などと言われたというお話をお客様から聞くことがあります。工務店としては、自分の都合や得意な工法を説明したいのでしょうが、そんな話には耳を傾けるべきではありません。その土地の場合、どのような建て方がベストなのかということが重要なのであって、各工務店の得意とする工法が何なのかは、建てる方の問題ではないのです。

話が少しそれましたが、このようにさまざまな知識を得た私は、実際に借入を起こし、土地を購入。設計と施工を行い、家を完成させました。

家を建てることはいつもやっていることなので難しくはありませんでした。ただ、予算の制限があるので、その制限内で、いいものを作るのは容易ではありませんでした。可能な限り無駄な工程をなくしたり、さまざまな工夫を凝らして、何とか予算内で満足のいく家を建てることができましたが、安くていい家を建てるということは、アイディアや経験が必要なのを実感しました。

こうして無事に家は建ちましたが、まだまだやらなくてはいけないことが山積していました。家に住み始める前には、火災保険に入らなければなりませんが、どのような保険に入ればいいのかも分かりません。役所から家屋調査にきても、どのように対応していいか分かりません。

そうこうしているうちに、固定資産税や不動産取得税など、予期していなかった支払いが増えていきます。住宅取得控除の申請をして確定申告をしても、実際にいくら控除されているか実感もわきません。どんどんお金が出ていくので、もっと借り入れをしておけばよかったと後悔してしまいました。

このようにさまざまな経験をして、ようやく家を立ち上げたのです。家ができてしばらくしてからつくづく思いました。「もう一回最初からやれるなら、もっとうまくできたのに」と。こうした経験を積んで、私は「金融大工」になったのです。

※本記事は、2018年7月刊行の書籍『「金融大工」が知っている 一番わかりやすい相続対策』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。