第2章 海外永住権の必要性

2.将来のリスクからの避難

②経済破綻と高率税制

次のリスクは経済・金融破綻です。第二次安倍政権は、経済政策アベノミクスを展開し、2012年12月の発足から5年余りで株価は2倍以上になりました。国内では久しぶりの長期政権で、その政権安定が経済成長に貢献した面も確かにあります。

しかし、今その基盤が揺らぎ始めています。報道でも度々取り上げられている「森友学園」や「加計学園」などの問題により、盤石だと思われていた政権基盤が揺らぎつつあります。2018年3月には財務省の公文書改竄問題を巡り、佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問が行われるなど、政権を支える官僚側にも揺らぎが見えています。

また懸念されているのがアベノミクスの破綻です。物価2%上昇の目標を掲げて始まった日銀の黒田総裁の金融緩和政策は、着手から5年経っても実現の見通しが立ちません。中央銀行の采配による金融緩和は、リーマンショック以来世界の大勢でしたが、米国、そして欧州はその終結、出口戦略に着手しました。その中で日本だけが、緩和策を継続しています。

この金融政策は、日銀が国債を主導的に買い取ることで成立しています。しかしそれも現在の超低金利状況ゆえの存続で、もし国債金利が上昇すれば、1000兆円あまりの負債を抱えるこの国は、国家財政破綻に追い込まれる可能性が極めて高くなります。

そして企業にも個人にも将来リスクを抱かせているのが、国際的に見ても高い税率です。日本の借金の残高が2017年3月末時点で1071兆5594億円だったと発表されました。毎年何十兆円というペースで雪だるま式に増えている状態です。

日本の財政は破綻しないという見方もありますが、このまま税収が増えなければ医療費補助や年金給付などの支出を抑えるしかなくなります。国民全体の実質所得が減り、デフレが進行していきます。

それに加え、少子高齢化が進み2048年には日本の総人口は1億人を割って9913万人となる予想が出ています。これにより、ますます年金の減額、消費税の増税などに踏み切らざるを得ないという状況になってきています。

もちろん、日本という国は他の国と比べてとてもインフラが整備されていて、住みやすく安全です。日本独自の文化なども素晴らしいものがたくさん残っており、とてもいい国として誇れますが、一方で前述のようなリスクを抱えた国ということも考えなければなりません。

※本記事は、2019年3月刊行の書籍『『日本×フィリピンで実現する 究極のデュアルライフ』』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。