核心2

2 間口と高さの関係

間口が分かれば建物の上限値が分かる

建築構造において、鉄筋コンクリート(RC造)なら間口の4倍、鉄骨(S造)なら6倍となるのが「細長比」。柱などの圧縮材において座屈長さを断面二次半径で割ったものだが、単純にいえば、この物件の構造上の高さの限界を表した数値だ。

例えば、RC構造で間口が10メートルなら計算上40メートル(10×4)のマンションを建てることができる。階数で表すと12階建てのマンションになる。

同じ条件で、S造は60メートル(10×6)のビルを建設できる。

さらに間口を半分の5メートルにしてもRC造で6階建て、S造なら10階建ての建設が可能ということだ(図1)。しかし、現実的には、構造上は可能でも施工の関係で柱が太くなったことにより、部屋の間取りが取れなかったり、耐震強化で地下深くにコンクリート(杭)を打たなければならなかったりして、物理的に上限値が採用されるケースは少ない。

[図表]間口と建物の上限値

発想を変えればコストを削減できる

建ぺい率60%、容積率200%の100平米の土地がある。通常は建ぺい率はそのまま60%を使用して3階建てを選択する。ただし、この場合、容積率は180%(60×3)となるので使い切れていないことになる。ハウスメーカーなどは、ほぼこの方式を選択している。しかし、少し発想を変えれば容積率を使い切ることができるのだ。

例えば、建ぺい率をあえて50%にして4階建てのアパート・マンションを建設する。容積率は上限の200%を確保し、さらに言えば部屋数が増えることで完成後の利回りも高くなり、全体的なコストも抑えられる。少し発想を変えるだけで容積率を丸々使える。

うまみを引き出すための土地の有効活用を考えて逆手を取るのだ。

※本記事は、2019年8月刊行の書籍『大家業は寝ててもチャリンチャリン 工務店社長が教える4つの核心』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。