第3章 情報認知

23 情報認知の4象限フレームワーク

各映像ジャンルを4象限マトリクスに当てはめてみると以下のようになります。

おおむね仕事としての需要は具体系に集中し、作品的な映像は抽象系に集中します。どのジャンルの映像も1つの枠組みだけで表現しているわけではなく、ほかの枠組みを複合的に絡ませながら作品を構築しています。

 [図1]4象限マトリクス

具体ライブ
報道・スポーツ番組・イベント記録など、ドキュメント性の高い状況を的確に捉え、見やすくわかりやすく伝えられる瞬間的な判断力と、基本を重視した技術力が求められる。

具体デザイン
情報番組・広告動画・教育動画など、情報を効率よくまとめて短時間でわかりやすく表現できる思考力と、視聴者の意識を引きつけるデザイン的発想力が求められる。

抽象ライブ
劇映画・ドキュメント番組・ネイチャー映像など、想像力をかきたてる情緒的な描写力と、感情の機微を表現できる演出センスが求められる。

抽象デザイン
ミュージックビデオ・ブランドムービーなど、イメージとメッセージを創造性の高い発想で表現できる芸術的思考力が求められる。

「情報認知」まとめ

●ライブ表現は映画のように疑似体験を促す表現方法
●ライブ表現は制作者の存在を意識させない技術が重要
●デザイン表現は機能的で効果的に情報を理解させる表現方法
●デザイン表現はビジュアルセンスとデザイン(設計)能力が重要
●具体表現は情報をわかりやすく認知・理解させる表現方法
●具体表現は情報を明解に伝える誇張表現とスペックの高さが重要
●抽象表現は情報を削り想像と思考を喚起させる表現方法
●抽象表現は本質を見極める思考力と情緒的センスが重要

[図2]情報認知の4象限フレームワーク
※本記事は、2020年5月刊行の書籍『伝わる映像 感情を揺さぶる映像表現のしくみ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。