2 海外永住権の必要性

私のフィリピン永住権取得までの軌跡を紹介してきましたが、この機会になぜ最近になって永住権獲得を目指す人が増えているのか、そして永住権とはそもそも何なのかなど、背景と基礎を第2章以降で学んでいきたいと思います。

適切な調査結果はないのですが、昨今私と同じように若いころから海外での生活、あるいは仕事の基盤を海外で持ちたいと思う人々が着実に増えている、と感じています。その要因は、大きく2つあると思います。

まずはより生産的かつ快適な仕事と生活環境を求めて、2つ目は災害リスクからの避難ではないでしょうか。その要因を少し具体的に見てみます。

1. 21世紀型の新しく豊かなデュアルライフを求めて

永住権の獲得は、これまで海外での就労者や留学生、あるいはリタイア後の暮らしを目指す人々の目標でした。いずれにしろ限られた海外移住希望者が望む対象でした。

しかし最近では、新しい市場を求め、ビジネス展開の拠点確保といった目的も生まれています。また多様な文化、風土での自由な暮らし、ノマドライフへの志向も目立ち始めています。このような積極的な海外永住権の活用には、仕事の上でのメリット、暮らしの快適さ、健康増進の効果などが大切なポイントとなります。

複数の国で仕事をするために

日本の人口は2008年の1億2808万人(総務省統計局調べ)以降ピークアウトしています。この人口減に伴い、今後はほとんどの産業分野において市場の縮小は避けられません。そのために、将来の人口増、市場拡大が望めるアジアを主体とした発展途上国が、新たなビジネス市場として注目されています。

これらの国において就労ビザで働く人も増えていますが、勤務先との契約が切れれば居住が不可能、いわゆる「不法滞在」の状態になります。自由に仕事を選び起業するには、公的権利以外はその国の人々と同じようにビジネス展開が可能になる永住権の獲得が目標になります。

また日本とアジアなどの各国と結んでビジネス展開をするためには、居住地として交通の便が良いことも必要条件です。出入国が容易で利便性の高いハブ空港を持つ国が、永住権獲得の対象として適した国となります。

※本記事は、2019年3月刊行の書籍『『日本×フィリピンで実現する 究極のデュアルライフ』』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。