【雪と氷の魔法の季節】に送る詩

「十二月の夜明け」

十二月の太陽が 弱々しく世界を洗う 

最後の月の朝が始まる 

わたしでよろしいんですかと 言わんばかりに 

気弱げに 雲間から顔をのぞかせる

いずれ その光は 

強く冷たく冴えて 

まっさらな年を迎える街を 

あまねく照らすことだろう

そしていつかまた 

季節は巡って その光が 

路行く人々の背を

やさしく暖めてくれることだろう