僕は、早くおばあちゃんと娘さんが会って欲しいと思いました。だけど、娘さんが退院するのに、あと一週間もないという、ある日、僕の、お母さんに一本の電話がきました。電話が終わった後お母さんは僕に「おばあちゃんが、亡くなったって」と泣きながら言いました。

正直、その時のことは、いまいち憶えていません。だけど、三日後に葬式に出て、いっぱい泣いたのを憶えています。

葬式の次の日、娘さんからおばあちゃんが僕あてに書いたっていう手紙をもらいました。その中には「泣いた顔なんかじゃなくて、いつでも明るくて元気のある雄太君でいてね」と書いてありました。

おばあちゃんは笑顔が大好きだったんだと思います。でも僕は最後に泣いた顔でおばあちゃんに会ってしまいました。それが一番悔しかったです。だから僕は、これからは笑顔でいようと思います。おばあちゃんのためにも、何より笑顔でいると僕も楽しい気持ちでいられるから、笑っていようと思います。

皆さんも笑顔でいてみませんか。きっと皆さんの笑顔を見て、喜んでくれる人がいっぱいいるはずです。笑っていることで自分も楽しい気持ちになれると思います。どうか、皆さんも笑っていて下さい。

齋藤 雄太 

久し振りに雄太の作文を読んでみた。懐かしく思った。もう十年以上も前のことになるんだね。

朝の早い時間に亡くなったと聞いて急いで友達の家に駆け付けた。ママには約束があって「死んだら眉毛だけはみんなが来る前に書いておくれね」って言われていました。おばあちゃんは眉毛が薄いのを気にして元気な時からママに頼んでました。本当にそんなことになるなんて思っていませんでしたけどね。

施設での出来事は雄太にも将太にも色々なことを教えてくれたんだね。おばあちゃんに感謝だね。それと雄太の優しい気持ちに感謝です。お葬式に参列してお別れの言葉を言ってくれて、おばあちゃんのために、いっぱい泣いてくれて。

雄太の気持ちは、おばあちゃんに、そして色んな人に届いたと思います。