次男誕生から5年後の2018年8月には三男が誕生。次男をお兄ちゃんにしたい願いがようやく叶い、三男の誕生でますます賑やかになった。生後3ヵ月に小児ぜんそくで入院はしたものの、月日が経つにつれてたくましくなり、喘息の頻度が2歳以降一気に少なくなった。夫にとって三男は次男と5つ、長男とは7つも年が離れていて輪をかけて可愛くてならないように見えた。

みんな似ているようでいて、輪郭や顔のパーツは見事に異なる。眉毛がつり眉、下がり眉、平行眉と人相は似ていない三兄弟を授かった。三人とも4月に保育園に入園させていた。三男も月齢1歳にも満たないで夫婦はそれぞれ、職場、家庭、保育園を行き来する核家族だ。

 

[第一部 私と家族と車イス]

・「いつもの毎日」が急変した「2019年8月12日」

共働きしてきた隣の相方はいない。三人の幼い子どもたちを食わせていきたい。一番の目標として、子どもと私が紙に書き記した言葉は、

『家族五人で過ごすこと』

家で介護、仕事、子育て、家事をすべてこなしていきたい。懸命に意志を固めた。夫はまだまだお父さんと呼んでくれる息子がいる限り、介護施設へ丸投げはすまいと、介護をするために家に入ろうと決断した。介護することだけでなく、私のしたいことすべてで占めたかった。だから私は看護師を辞職して選んだ答えで今は生きていくことにした。

小さな事を気にしていたら生きていけなくなると感じて、ひたすら前だけ見て自宅で仕事をしながらすべてこなしていくと決めたのだ。

※本記事は、2021年12月刊行の書籍『プレナイト』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。