第1章 病気になる原因を考え、その改善のヒントを得る

人は何故病気になり、何故快復するのか(現代社会には何故病人が多いのか)

人体には生命維持機能(ホメオスターシス)があります。生命活動に悪影響が及ぶ事態になると、生体活動エネルギーを伝導する特定経絡に異常変化が出ます。この異常変化を放置していると、自律神経失調やホルモン失調状態に移行します。

西洋医学的検査値に特異は無いのに「何か変だな」と感じる「未病(みびょう)段階」です。この段階で治療をすれば西洋医学的な検査値異常が出てくる「末病(まつびょう)」にならずに健康を快復できるのに、これを怠ると、組織や器官に、炎症や壊死が生じて病気になります。

現代西洋医学では長らく「未病(みびょう)」が軽視されてきましたが、最近漸く、未病(みびょう)の段階での治療の必要性を強調する治療家も出てくるようになりました。

未病(みびょう)」の原因は、黄帝内(こうていだい)(きょう)以来の古典に分かり易く記述されています。自然環境の変化からの影響である「外因」や、人間の感情の起伏からの影響である「内因」や、飲食の不摂生、寝不足、心身の過労、外傷、房事過多等からの影響である「不内外因」です。

未病(みびょう)」になっても、個々に備わっている生命維持機能が作動すれば、病気にはなりません。外因の影響を避け、心穏やかに、栄養と睡眠を充分にとって安静にしていれば良いのです。

文明による急激な生活環境の変化により、内因や外因や不内外因の影響が増大している現代人は、日頃から自身の体内部から発信されてくる異変の兆候に気づき、即対応する訓練が必要になります。この対応ができない結果、現代人に病人が多くなったと考えられます。

この他、生活リズム・社会環境の変化や、携帯電話・パソコン等電子機器の過度の使用による電磁波の影響等もあると、私は考えています。