【ぎらぎら太陽の季節】に送る詩

「鳴声シャワー!」 

蝉の合唱 しゃわしゃわしゃわ

夏空ぎらぎら 鳴声のシャワー

ざんざん叩いた 夕立に代わって

鳴声しゃわしゃわ はね返る

汗はだらだら ずぶ濡れ子犬

しゃわしゃわ 鳴声シャワーを浴びて

家に帰って アイスを食べよう

しゃくしゃく冷たい 氷のヤツを

家に帰って アイスを食べよう

一日一個と 昔の声

聞こえないふりしてもいいけれど

やっぱり一個にしとこかな

夏空がんがん 蝉はしゃわしゃわ

水 はね散らかす子犬の気分で

残り少ない夏を追いかけ 

鳴声シャワーの下 駆けてゆく

「昨日と違う今日」

毎日おんなじ暮らしだと

ため息ついて迎える朝

頭ごなしに抑えつけられ

新しいことなど今さらない 

そうさ 俺は ぎっちり

社会の枠に はめられて

言うこと聞く駄賃で生きてる

精一杯だ 放っといてくれ

昨日と今日は違うはずだろ

一日歳取り 天気も違う

昨日 感じないことだって

今日には ぴたっとはまるかも

昨日と今日は違うはずだろ

一日歳取り 世界も違う

昨日できなかったことだって

まるっと新しい今日がある

昨日と違う 今日を生きろ

革命なんて要らないさ

毎日おんなじ暮らしでいい

だけどあるだろ 小さな一歩

昨日と今日は違うのだから

社会の枠に閉じこもり

小さくなって生きてく俺たち

延々続く 昨日の中で

今日も明日も生きてゆく

昨日と違う 今日を生きろ