第1章  キアテック心体論

1 気のアートテクニック=キアテック

尾骨息填法(びこつそくてんほう)

意識が頭(脳)に常にあると呼吸が浅くなってしまいます。気を尾骨から注入し腹腔に気を貯蔵することにより、呼吸は深く長くなります。

空気を吸ったり吐いたりする呼吸とは無意識な行為です。「尾骨息填法(びこつそくてんほう)」と名付けたこの呼吸法は尾骨を意識して行う呼吸です。吸気でお腹が膨らむと同時に尾骨も上に持ち上がり、呼気でお腹と尾骨は元に戻ります。

吸気呼気ともに尾骨を持ち上げ、虫メガネで太陽光を集めるようなイメージで尾骨に意識を集中して尾骨を意識した呼吸をします。呼吸するときに尾骨を持ち上げるのは抗重力作用があるからです。

気を体内に補填しながら尾骨で呼吸して腹腔に気を貯蔵していくと、体と精神の調和と安定につながります。尾骨は気を注入する場所であり、腹腔は気を貯蔵する場所なのです。

普段、女性は胸式呼吸、男性は腹式呼吸と言われていますが、尾骨を意識して呼吸をすると自然に腹腔に気が貯まっていきます。尾骨息填法は尾骨から気を取り入れ腹腔に貯蔵される呼吸法であり、症状や邪気を主に手足の先から排出し鼻や毛穴からも排出します。

この呼吸法は未来の推進力の意識を創ります。いつでも気付いたときに、やり続けて構いません。呼吸法をする際は目標を意識したり呼吸の数を数えたりして、雑念が出てきても受け流してとらわれないようにします。

呼吸のリズムと尾骨が持ち上がるようにゆっくりとした深い呼吸をするイメージのみに意識を置いて、尾骨のこの呼吸法を習慣付けてください。尾骨息填法を習得されますと腹腔に気が貯蔵されやすくなり、歪みの姿勢に戻りにくくして、体調が良くなることを実感されます。

キアテックは空間より調和したエネルギーを直接、尾骨を通じて腹腔に気を充填しているので、自然治癒力を加速させ高めていきます。尾骨息填法は電車の中など人の多い場所で行わないでください。

人の多い場所には人の感情がさまざまにあり、尾骨息填法により人の感情が自分の体に知らないうちに入り込んでしまうからです。