【前回の記事を読む】罪のないカボチャの処分に風評被害まで...「食べ物を粗末にしちゃいかんぜよ」

第2章 農業・狩猟

食べ物を粗末にしちゃいかんぜよ(2008年10月)

大体そんな見た目だけできれいなものを追い求めていたら、結局は農薬をたっぷりかけて、虫も食わない病気もつかないものを作るしかない。そんな薬まみれの見た目だけがきれいな食べものが一級品として高く扱われ、見た目には多少の虫食いなどはあるが、薬があまりかかっていない安全な食べものは二級品になってしまう。

果たして、この現実を正常なことと思えるだろうか?いくら近年、食の安全があちこちで叫ばれているとはいえ、市場や消費者などはまだまだ歪んだ食意識が根強く残っているのが現実なのだろう。

こんな市場原理主義など相手にしていられない、と考える農業者がいわゆる有機無農薬農業などを実践して自立して生活している人たちだ。こういった人たちははじめから市場など相手にしておらず、自ら消費者に直接生産物を届けるというシステムを活用している人が多い。僕も就農したての頃はそういった農業を目指したいと志気高く勇んでいたが、未だ実践はできていない。

世間では、事故米の食用向け不正転売、中国の毒入りギョーザ事件など、次から次へと食品問題が明るみに出ている。しかし、確かにそういった一連の事件は、利益優先の考え方に問題があるのは理解できるが、その影響でまだ食べられるものがあまりにもたくさん廃棄されていることの問題点をマスコミはあまり流していないように感じる。

僕は腹を壊さないだろうと思ったら、賞味期限が1年や2年切れているものでも平気で食べる。それは単なる貧乏性ととらえられても間違いではないが、実は世の中の歪んだ食意識に対するささやかな抵抗でもあるのだ。

ネキリムシ(2011年7月)

今年も昨年と同じく、春先はとても天候不順な日が多くて農作業がすごく遅れた。6月頃からようやく天気が安定してきて、晴れた日が続き、農作業も少しずつ遅れを取り戻してきた。

7月下旬から種まきをする大根を除いて、全ての種まきが終わり、順調に芽が出始めていた。今年は春作業が遅れたけども小豆などの生え具合もそろっていて、いいあんばいだなぁ~と安心したのも束の間であった。