おねしょをする子どもが〝今日もしてしまうのではないか……〟と不安に思いながら床に就くと、その子はやがて夢を見ます……

夢の中で、仲間と思いっきり遊ぶのです。田圃で泥んこになったり、川で魚を取ったり……

そう、川で魚を追いかけていた仲間が尿意を催します。

川から上がると亀がいて、おしっこを掛けると驚いて頭を引っ込めます。

それが面白くて、仲間と川から上がって自分もおしっこを掛ける……やがて目を覚ますと布団はびしょ濡れ……といった昔話。

つまり、夢の内容と体が連動しておしっこをしてしまうという話ですが、これは本当なのです!

全てではありませんが、私もこうした夢を見ました。

おねしょは「夢」と「尿意」という生理的な信号が混信し、身体が反応して放尿してしまう現象のように思えるのです。

成長すれば、身体が成熟し、溜めておく膀胱の容積も大きくなるので自然と治る……という物理的な要因もあるとは思いますが、脳も成熟し「尿意」を「これは現実の身体信号である」と認識できるようになり、混信が起きなくなるのではないか?と思います。

歳を重ねると、膀胱の柔軟性が低下し頻尿になります。

かつては頻繁に混信を起こしていた私の脳も「尿意」をきちんと「生理現象の信号だ!」と認識し、今は夜中にトイレに起きなくてはならなくなってしまいました。

これが経験者としての私の仮説です。

今、おねしょをするお子さんが目の前にいる方は、感情的に怒るのをじっと堪えて、「どんな夢を見たの?」と尋ねてみて頂きたいのです。

書き留めておけば、学会で発表できるような記録になるかも知れません!

どなたか、私の仮説を証明して頂けないでしょうか?

※本記事は、2022年7月刊行の書籍『子どもがおつかいに行ける社会』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。