御衣黄の薄きみどりに照る朝日いにしえ人の衣に似しとか
眠られぬ夜を現われる雑念よ「無」にならんとして瞼を閉じる
悩みごとひとつ抱きてうつうつと一日終わりぬ日記をつける
※本記事は、2019年3月刊行の書籍『短歌集 生きる』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
短歌集 生きる【第4回】
心かが折れてしまいそうなとき、
寄り添い支えあう、心の歌。
原爆の悲劇、夫との死別、複数の病との闘い……。時代に翻弄されながらも困難と向き合った歌人が、自らの経験を生きる糧に代え、詠みあげる709首。平和で豊かな未来を願い、いまを生きる人に伝えたいメッセージを、連載にてお届けします。
御衣黄の薄きみどりに照る朝日いにしえ人の衣に似しとか
眠られぬ夜を現われる雑念よ「無」にならんとして瞼を閉じる
悩みごとひとつ抱きてうつうつと一日終わりぬ日記をつける