4 「関わる」ときに意識するポイント

「関わる」プロセスで意識していただきたいポイントが4つあります。「パートナーシップ」「受容」「思いやり」「喚起」の4つです。

(1)パートナーシップ

パートナーシップとは、立場の違う二人が、共通の目標に向かって互いに手を取り合いながら進んでいくことです。リーダーであるあなたと、メンバーの間には立場の違いはあっても、上下関係や優劣関係はないという考え方でもあります。「黙って俺についてこい」式の上下の関係ではなく、横並び式のリーダーシップといえるかもしれません。

リーダーであるあなたの役割は、共通の目標を見失わないように指し示す一方で、メンバーが進路から外れないように見守り、途中で倒れそうになったメンバーにはさりげなく手を差し伸べることです。時にはグループメンバーに主導権を渡し、彼らのフォロワーとして下支えする役割を担う必要もあるでしょう。

パートナーシップを大切にするためには、「二人の専門家」という考え方も役に立ちます。リーダーもメンバーも、それぞれの立場の専門家であって、お互いに、その立場を尊重しようという考え方です。そこには、専門性の違いはあっても、上下関係はありません。そして、専門家の立場からの、それぞれの発言を尊重しようとする態度が必要です。

※本記事は、2022年4月刊行の書籍『リーダーのための動機づけ 面接実践編』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。