息子が担任をしているクラスのお母さんからメールが届いた。

「いつもお世話になっています。先生が逮捕だなんて、本当に驚いています。先生は絶対やっていないと、信じています。息子も心配して待っています。息子は先生のことが大好きで家でも物まねをするんですよ。今も時々するのですが、終わると寂しそうにしています。『先生にはいつ会えるの?手紙書いちゃだめ?』とも言っています。早く戻ってきてくださいね!クラスのみんなが先生のお帰りを待っています。警察署前で訴えをされると聞いて、行きたかったのですが、どうしても仕事が抜けられず申し訳ありませんでした。署名活動をされるようでしたら、私も必ず署名しますので、どうぞよろしくお願いします」

次の日もSNSに投稿した。

「今日も2時から警察署の前で冤罪・即時釈放を求めて訴えました。寒い中、応援してくださる方々がかけつけてくださり、本当にありがたいです。私もあらん限りの声を張り上げて哲也に届けとアピールしました。一昨年に2年生を担当し、よくクラスをまとめて校長にも褒められていました。その実績をかわれて、1年生の担任を任されたのです。1年生の担任を初めて担当した昨年は、本当に大変そうでした。学校の事はなにもかも、わからない子どもたちに、一生懸命教えました。

「職員室は先生がいっぱい、いるところ」

とかみ砕いて説明したそうです。

とにかく、元気で可愛い子ども達。先生にもまとわりついて来ます。

私は哲也に「ひざに子どもを乗せないないように」と誤解を招かないようにアドバイスしていました。

「大丈夫、よくわかっているから」

でも、中には情緒不安定なお子さんもいます。先生に抱きついてくる子や、スキンシップを求めてくる子もいます。そんな中、掃除中に「先生、こんなにゴミが取れたよ!!」と言ってチリトリを見せに来た児童の頭をなでて褒めてあげようとしたら採点しながらだったため、首筋に手が当たってしまったのです。

女子児童は、そのことをお母さんにどんな風に話したのでしょうか?それがどこでどう強制わいせつに変わったのでしょうか。20人以上の子供たちがいた教室での出来事なのに誰ひとり、目撃者はいません。身に覚えのないことで、こんなに苦しめられ逮捕・実名報道され……いったいどうなっているのでしょうか?

【前回の記事を読む】冤罪で逮捕された息子…世間の心無い言葉に苦しむ家族

※本記事は、2022年8月刊行の書籍『絶望から這い上がれ』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。