ナイスデイとTCとの比較

利用者さまは心理的にはこのTCを受ける人と似た状況の中に置かれていることが推察されると、前に述べました。違う点を指摘してみると、

①高齢者で認知症の人も交じっている。

②デモンストレーターがいない。

前者に関して言えば確かに心理療法は40歳ぐらいが限度であるといわれてきましたが、最近では人間は死ぬまで変わることができるということがわかってきました。認知症も良くなるケースがあることがわかってきました。

後者については確かにデモンストレーターになる立場の人を探すのは難しいと思います。ではなぜナイスデイでTCに似たようなコミュニティができたかを考えてみます。

毎月出している、ナイスデイ通信に利用者さまのライフストーリーを載せています。その半生記には、いわばその人の恥になるようなことも書かれています。

戦時中のことですが、妹を満州の女郎屋に売らざるを得なかったこと、事業に失敗したこと、親の金を事業で失くしてしまったこと、継母にいじめられたこと、両親が離婚したこと、養子先の嫁が浮気して、仕方なく家出したことなども書いてあり、そういう逆境を乗り越え苦労の末勝ち取ったやさしさなどにも触れています。