何はともあれ、ショウタとの二人での食事の話をリサは自分のことのように大興奮で聞いてくれた。

「それは嬉しいね! 脈ありじゃーん!」

嬉しさと恥ずかしさをごまかすように、私はリサに水を向ける。

リサも話したいことがあったようで、すぐに自分の話に移ってくれた。彼女も一度朝木さんと二人で会ったようだ。帰り際にはちゃっかり手をつないだというから、さすがの進捗状況だ。次回私と会う頃にはお付き合いが始まっていてもおかしくない。

でもなんとなくさ、と少し寂しげな表情でリサが呟く。

「ただ、見た目が好みとか、好きって感情だけでうまくいく年齢ではなくなっちゃったんだなあ」

何か思うところがあるのかなと気になったけれど、カーナビが目的地周辺に着いたことを知らせたため、それ以上聞くタイミングを逃した。けれどその言葉はこの先の私たちを暗示するかのようで、なぜか私の心に響いた。