【花の季節】に送る詩

「桜の在る情景 ~ 君と僕との懸け橋」

また桜の時がやってきた

君に見せたいと また思う

美しい物を見るたびに

君は僕の心に よみがえる

春によみがえる 桜花のように

桜の花は はらはら散って

此岸と彼岸に 橋渡す

僕は此方で あたふたと

君は彼方で 安らかに

久遠の淵で 憩っている

裏切者と なじるかい

僕は君なしで 笑えてる

桜花一枚 ひらひらと

そんな僕に 舞い落ちて

またどこかへと 散っていく

時の在る世界を 歩いてく

それは在る日の君との約束

時の無い世界に 埋没しないと

傷つくことを 恐れないと

去りゆく君に 誓ったから

桜の時が 巡るたび

僕は 彼方の君と出会う

僕が君の世界に行くのでなく

君が僕の世界に来るのでなく

花びらひらり 世界をつなぐ

桜の下を 歩いてゆく

僕はこの世で 君を想う

そしてこの 無意味な世界に光を運ぶ

君が僕に してくれたように

君が僕に してくれたように 

花びらひとつ 君と僕との懸け橋