【前回の記事を読む】林の管理は自分でする!大自然・北海道で「自伐型林業」を試みるワケは…

秋風景(2014年9月)

毎朝、通勤の度に、東野の田園を走っていると、日に日に田んぼの稲穂が緑色から黄金色に変わっていく。9月も末になり、いよいよ稲刈りシーズン到来。コンバインがゴーゴーと動き出し、新米にありつけるのが待ち遠しい。

我が家でも、長ネギに始まり、トウモロコシ、ジャガイモと次々に収穫シーズンが到来。1年で一番慌ただしく大変な時期ではあるが、やはり手塩にかけた作物を収穫できるこの時期はやりがいもあり嬉しさを感じるものだ。

今年は残暑というものがあまり感じられず、一気に秋めいてきた。急に朝晩寒くなったので、体調管理には気をつけたいところだが、このような年は紅葉がきれいだそうだ。春の花が咲く風景や夏の新緑の風景も美しいが、僕はやはり赤や黄色がひしめく秋の紅葉が一番好きだ。カボチャ畑から色づき始めている山々を眺めながら、さわやかな秋風を感じ心が洗われる。

ふと足元に目をやると、昨晩降った雨でできた水たまりに、赤トンボが2匹つながって水辺でチョンチョンはばたいている。この時期ならではのかわいらしい光景だ。

隣の牛飼いは、牧草の収穫も終わり、いよいよデントコーンの収穫が始まりそうだ。近年は、昔とは違いオペレーターを頼んで化けもののように大きい機械で瞬時に収穫作業を終える牛飼いが多く、その化けものが縦横無尽にデントコーン畑を走る光景にも季節を感じる。

浜では鮭がのぼり始めているようで、秋の味覚を楽しめる日も近い。イクラの醤油漬けをおすそわけされた日は、ごはんを大盛り3杯は少なくとも食べるだろなに気ない田舎の日常風景ではあるが、この普通の風景こそなによりの幸せだなと感じる。

今年の夏は、他地域では8月の豪雨被害が凄まじく、亡くなられた方々も多数おられ、とても悲しい気持ちになった。たまたま、今年の八雲は被害が少なかっただけで、近年の異常気象の中ではいつどうなるかはわからない。

自然だけが脅威ではない。海外に目をやると、あちこちで紛争が起きて多くの命が失われている。集団的自衛権の行使が認められてしまった日本も、いつそのような争いに巻き込まれるか心配でたまらない。

僕は四季の中で、秋が一番好きだ。この大好きな秋風景をいつまでも体感できるように、自然を大切にし、多くを求めず足るを知る暮らしをしていきたい。