お金は自分で稼ぎ、ほしいものは自分で買う

私は親から、「勉強しなさい」「あれをしなさい」「こうしなさい」などと言われた記憶がありません。一方、小遣いをもらったという記憶もあまりない。もちろん、必要なものや、ほしいものはそれなりに買い与えてもらっていたはずですが、中学生の頃からは、ほしいものを自分で稼いで買っていたような気がします。

中学当時、新聞配達を3年間続けました。月給としてもらえる6000円(日給ではありません)、8000円のために、毎朝5時に起きてよくやったなと思います。

自分でお金を稼ぐことに興味があったのかもしれません。

新聞配達をしてコツコツ貯めたお金で買ったのが、中学生の頃に凝っていたオーディオ機器です。当時はまだ、オーディオ雑誌を見て、通信販売で買うのがスタイルだったかな? 徳島の田舎にいる中学生にとって、東京・秋葉原はずっと行きたい憧れの場所でした。

既存のオーディオコンポではなく、アンプ、カセットデッキ、スピーカーそれぞれを私なりに吟味して、組み合わせていました。

それで、なにを聴くのかというと、アイドル歌手などの歌でしたから、本格的なオーディオマニアからすれば、「なあんだ」というところかもしれません。私にとっては、どこで聴くよりもよい音に聞こえた自慢のセットでした。

その頃、レコードレンタル店が徳島にもできはじめて、よくレコードを借りにいきました。この頃、母に買ってもらった記憶がある唯一のものが、さすがに中学生には高価だったソニーの「ウォークマン」。ちなみにCDが登場したのが高校生の頃だったと思います。「ほしいものは自分で稼いで買う」という基本姿勢は、その後も継続しています。

高校生のときは、毎週日曜日と祝日、地元の観光名所にもなっていた「たらいうどん」という飲食店で、3年間、アルバイトを続けました。当時、土曜日は昼まで授業がある半ドン。よく考えてみると、高校時代は休日なしで学校に行くか、アルバイトをしていたことになります。

※本記事は、2022年5月刊行の書籍『DXで会社が変わる』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。