【前回の記事を読む】骨粗鬆症だと転んだだけでも骨折…対策ストレッチで転倒防止!

第5章 骨粗鬆症の薬

骨の薬 骨の新陳代謝を調節し骨を増やす

最近では薬効の異なる薬が開発され、骨の状態に合わせて薬を投与することで骨密度を増加させることができるようになりました。

薬の有効性は、ガイドラインでは「骨密度を増加させる」あるいは「骨折を予防できる」という観点で評価されています。骨折後の2次骨折予防は特に重要です。骨折リスクが高い骨粗鬆症の方に対しては、確実に効果のある薬が投与されなければなりません。

投与経路としては、経口と注射があります。注射には皮下注射と静脈注射があり、皮下注射には自己注射もあります。

投与間隔は、毎日服用から年1回注射という薬もあります。経口薬の中には、空腹時に飲んで服用後30分は横にならないようにするとか制約がある薬もあります。

服薬開始時には、口腔の衛生状態をチェックする必要があります。その理由は、顎骨壊死という問題があるからです。虫歯で治療中の方は、主治医に申し出てください。骨粗鬆薬は長期に服用するため副作用に充分注意して服用してください。

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第六章 骨粗鬆症の検診

骨粗鬆症チェックリスト

骨粗鬆症自体は、自覚症状を伴う病気ではありません。いつのまにか忍び寄ってくるので骨粗鬆症になっても本人は気がつかないのです。ほとんどの方は、骨折してから骨粗鬆症であったことが判明します。それでは遅いのです。

自分が骨粗鬆症になっているかもしれないと思った方は、骨粗鬆症チェックリストで自己評価してみてください。さて、何項目にチェックが入ったでしょうか?

チェックリストに掲げた項目は、骨粗鬆症リスク因子または骨粗鬆症による骨折リスク因子を代表するものです。1項目でもチェックが入った方は、骨粗鬆症になり骨折リスクが高くなっている可能性があります。40歳から健康増進法による各自治体で行っている骨粗鬆症検診が受けられます。また、専門医療機関であれば随時検査が受けられますのでご相談ください。

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