【前回の記事を読む】「なんとなく」では貯まらない“絆ポイント”、あなたは活用できる?

第1章 古くて新しい概念「絆ポイント」

2「絆ポイント」の増減

「絆ポイント」は、誰かから「ありがとう」を言ってもらえると、その相手に対して貯まり、誰かに「ごめんなさい」と言うと、その相手に対して減る、ということがお分かり頂けたと思います。

「ありがとう」と「ごめんなさい」という「絆ポイント」を増減させるツートップについても、後程その実力について詳しく触れていきますが、まずは「貯まる」「減る」アクションについて、「ありがとう」以外の主要なコマを見ていきます。

1 「肯定」

まずは「肯定」からです。「肯定」?? 今更? と感じましたか?

誰にでもできるのに、最も難易度が低いのに、本当に活かし切れていないのが「肯定」です。周囲の人を見ていると、もどかしい限り。宝の持ち腐れ。「そこ、肯定すれば良いのに……」と何度思ったことか……。

最近は「多様性の認容」が叫ばれるようになりました。皆様は「異なる価値観」を受け入れることがどれだけできているでしょうか? 自信を持って挙手できる人は少ないのではないでしょうか? 管理職、リーダー、親、その他、いわゆる「人を育てる職責を負う」方は特に、です。

「今までこうだったから」「自分はこうしてきた」「きっとこうした方が良いに決まっている」……。そう感じる、直感的に頭に浮かぶこと自体は誰にでもあります。年齢や経験を重ねている人ほど、その「直感」には「自信」が付いて回るもの。

「課長、この提案は○○様には無理だと思います」

「今勉強なんかしても頭に入らないよ、今年のインターハイにすべてを賭けているんだ」

「女性でも管理職を目指せ、なんて急に言われても、今までそんな気持ちで仕事してきたわけじゃないのに……」

これら、いわゆる「今まさに育っていく過程にある人」の意思表示を、皆様が「間違っている」「そうではない」と判断した時。それでもまずは「肯定」することができますか?