すると、突然、神に感応したのです。

「あの世もこの世も整合性をもって解決している」。

どんな難しいことも解決しないものはない、物凄い力で押してきたのです。私もその気になって漸次(ぜんじ)浮遊して、神は別れ際に仕組みというテーゼを残して消えたのです。それからは、まさに寝ても覚めても「仕組み」とは何か、を考え続けたのです。霊界のことだろうかと思ったとき霊界に仕組みがあることが分かったのです。

霊界というところは、霊格が高ければ高いほど素晴らしい暮らしをしているが、霊格の低い者は上に行けない仕組みになっていて、そのままでいるか、下に降格される仕組みになっている。悪いことをした者は下に落とされる仕組みになっているのです。

85歳のとき神に導かれて霊界に仕組みがあることを発見しました。そして93歳になったとき、宇宙を支配する天の意志から、

「戦争をなくし永久に平和な世界を創造しなさい」

という大命を授けられたのです。

このたび、『世界を進化させるために』という本を出版するのは、大命を授けられたからです。私の80歳から98歳になるまでの人生は神と共に世界を平和にするためのものでした。

人間の本質は霊魂です。今生きている人間は数十年後にはそのほとんどが死に至ります。それは自然界の摂理です。しかしながら、肉体の死後、魂は霊界で生きています。人間は肉体が滅べば巨万の財産も、社会的地位も即時に役に立たなくなります。この世は(かり)の世だからです。この世は短いけれども、あの世は永遠です。人間の魂は霊界で生き続けます。

私が神に感応して示唆された仕組みこそ、この霊界に厳然として存在する厳しい掟だったのです。天国や地獄というものは、この霊界の仕組みをイメージさせたものです。そうです、はるか昔から、神は、人類を争いから救い出すために「仕組み」の存在を教え続けてきたのです。

【前回の記事を読む】戦争を生き残った大正生まれの老人が「霊の存在」を信じるワケ

※本記事は、2021年2月刊行の書籍『 世界を進化させるために』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。