【前回の記事を読む】金儲けのためなら手段を選ばない…非人道的な初期資本主義とは

第一章 資本主義の誕生

《三》世界最初の産業国家オランダ

ネーデルラント独立戦争

一五八一年には独立を宣言してネーデルラント連邦共和国を建国しました(ネーデルラントは低い土地の意です)。北部七州のうちもっとも有力なホラント州の名をとって、一般にオランダとよばれるようになりました。一五九六年にはフランスとイングランドが北部七州を国家として事実上認める条約(グリニッジ条約)を締結しました。

独立戦争はヨーロッパ全体を巻き込んだ三十年戦争にもつれ込みました。一六四八年、三十年戦争を終結させたウェストファリア条約の一部であるミュンスター条約で、スペインはネーデルラント連邦共和国の独立を正式に承認し、八〇年にわたる独立戦争は終わりました。

このようにネーデルラント(オランダ)の独立は、旧教に対する新教の抗争という宗教戦争であると同時に、絶対王政に対する市民革命の先駆ともみなされています。

独立戦争中に南部(ベルギー地域)の毛織物業者がオランダに移住し、オランダに毛織物工業が発展し、海外へも進出しました。一七世紀前半には、オランダはヨーロッパ第一の貿易国となり、首都アムステルダムは貿易・金融の中心として繁栄するようになりました。