エンジンもあったまってきたな

3 動画検索してジャックナイフとか見たけど本当にすごい。

15 追いつきました。私もバイクに乗っておりますが、XJRやホークIIといったいわゆるネイキッドタイプのバイクでのウィリーやジャックナイフは本当にすごいと思います。

10 15 > 意外とできるみたいだよ。俺の友達CB1300でウィリーとかするけど、モトクロス系のバイクや400ccバイクとかは車体が軽くってかえって怖いって言ってた。

① 10 > 車体が重い方が安定、安心するってのはあると思います。俺も当時、時々松下さんのバイク乗らせてもらってから自分のバイクに乗るとハンドルが軽く感じられて不安定な感じになった。最初に乗ったバイクがその人の基準になるからそれぞれだと思う。

彼等の美技に感動した俺はその日から毎日1時間近くかけて空き地へと通った。『バイクグループ』は週に3、4回ほど空き地に来て、1~2時間ほど曲乗りの練習をして帰っていくという感じだった。俺は毎回サーカスでも見るようでワクワクしながらバイクグループを遠巻きに見つめていた。

そんなある日、いつものように何かあったら逃げられるように一定の距離を保ちながら彼等を眺めていると、突然後ろから声をかけられた。俺はその日空き地内にある物置、ってか倉庫に隠れるようにして見ていたんだけど、最初は後ろの建物が喋ったのかと思った。

後ろに男が立っていた。革ジャン革パン、体格は縦、横、幅、厚み、すべて俺の倍に見える。俺が50ccの原付バイクなら男は2000cc以上のハーレーダビッドソンかトライアンフ。いつも物陰から見ていたので気付くまでに時間がかかったがバイクグループのメンバーだ。逃げようと思ったが;ハーレー;は俺とバイクの間に立っている。俺は相当夢中でグループを眺めていたんだろう、ハーレーは俺のすぐ後ろに立っていた。

想像してみてほしい、100%安全を約束されているサファリパークの車からライオンの前で急に降ろされたら……あのときの俺はそんな気分だった。

4 近すぎちゃってど~しよ~♪

① 4> そうそうww そんな感じ。俺はハーレーの体を見ながら「この人、本気出したら5分で俺の事殺せるだろうな」と考えていた。ハーレーはグループの方を指さして「あっこまで乗せてってくれ」と言って俺の答えを聞く前に俺のバイクの後ろに跨った。

「あ、あの俺、免許取ったばっかりで2人乗りした事ないし……」

しどろもどろになっていると、「じゃ俺が前に乗るからお前後ろに乗れ。これ持ってろ」ハーレーは俺にコンビニの袋を渡すとまたもや俺の答えを聞かずに俺のバイクのハンドルを握った。

(終わった。何もかも、俺はこれからひどい目にあうんだ)

震える手でハーレーの腰に手を回した。ハーレーの体はまるで岩かぶ厚いタイヤのような感触だった。圧倒的なハーレーの存在はさらに俺を絶望の底へと叩き落した。