プロローグ【おじさま?】
「【おじさまぁ】~また、遊びに来ちゃった」
幼い少女は【おじさま】と呼ばれた男性のもとを訪ねてきた。
【おじさま】は、
「やぁ、【よりかちゃん】。また、来たのかい? 君も熱心だねぇ」
と答えた。
その事からも少女の名前は【よりか】だと言うのがわかる。
【君も】――と言う事は他にも誰かが居るのだろうか?
それよりもここはどこだろう?
空を見ると青い。
――といっても日は高くない。
朝日と言ったところだろうか?
時間帯として考えれば大体、朝、【7時】頃と言ったところだろうか?
景色はどうか?
見ると、ここは小さな島のようだ。
周りは海?――のようだが、海の色は宝石のように光っている。
薄い玉虫色?――とでも言うべきなのだろうか?
そんな色だ。
その事からもここは地球上の場所ではないというのがわかる。
島はどうだ?
島にはゴルフのグリーンのように整えられた芝が生えている。
その事からもこの島は人工物だと言うのがわかる。
島には大きな木が二本生えていてその間にハンモックを作り、【おじさま】はそこで横になっていた。
他には何も見当たらない不思議な場所。
そこに【よりか】は訪れた。
一度ではなく、何度も何度も何度もだ。
彼女は実年齢とは異なる姿になっていた。
まだ幼さの残るあどけない少女のような姿になっている。
それでもなぜか違和感がなかった。