第3章 骨粗鬆症の食事

筋肉によい食事とは? BCAAに注目!

筋肉は体を動かすための重要な臓器です。運動不足や栄養不良になると骨が弱り筋肉も痩せてしまいます。良質な筋肉を保つことは、健康寿命の延伸には欠かせません。

筋肉を動かすときのエネルギー源は、バリン、ロイシン、イソロイシンなどのアミノ酸です。筋肉のタンパク質中に非常に多く含まれています。これらは分子構造の特徴から、分岐鎖アミノ酸BranchedChainAminoAcid(BCAA)と呼ばれ、筋肉が活動するための重要な栄養素として注目されています。体内で作ることができない必須アミノ酸のため、食品から摂らなければなりません。

BCAAを多く含む食品を摂るように献立を工夫しましょう。運動やリハビリを行った直後に、BCAAを適切に補給することが推奨されています。

 

肥満解消骨折リスクを下げる食事とは?

肥満者は骨折リスクが高いといわれています。太ると足腰に過大な負荷がかかり、特に女性は膝が悪くなって立ち上がりや歩行が困難となり、よろけて転倒して下肢を骨折しやすくなります。

また、背骨にも大きな負荷がかかるため尻餅をついた途端に背骨が圧迫骨折を起こしやすくなります。

肥満の予防や治療のためには、基本は適切な食事です。

①肥満解消のための適正なエネルギー量は、自分の体にあった目標体重から求めます。(40ページ参照)

②バランスのよい食事は、主食、主菜、副菜、汁物に必要な栄養素が偏りなく含まれるよう献立を作ります。

③規則的な食事習慣は、1日3度の食事が基本です。

 

※朝食抜きは、低血糖になって筋肉からブドウ糖が作られるので筋肉が減少します。筋肉が減るとエネルギー消費量が低下します。昼・夕食のドカ食いは肥満の原因になります。