【前回の記事を読む】モロッコ国王のマッサージ師となった母の日記…「涙が出るほど嬉しかった」こと

私の記録【1988年1月】

モロッコへ到着してまもなく、プリンス(現在の王様)から食事のお誘いを受けました。

もちろん、この事はお忍びではありましたが厳重な警備が付いていました。私もプリンスも専属の運転手と車で別々にレストランへ。

とても素敵なレストランを貸切状態で、2人で食事をしましたがあまりの緊張で何を食べたか、どんな話をしたか全く覚えていない事が残念でなりません。ただその当時の私は語学力がどうだったのか、プリンスと英語で話していたはずですが会話が成立していたのか今となっては不思議です。

ただとても素敵なエスコートで優しい素敵な王子様だった事は言うまでもなく、夢のような時間を過ごしました。恐らく日本人の女の子で歳もそんなに違わなかったので興味深かったのだと思います。

私の記録【1990年8月】

ニューヨークでの留学生活は、辛い事もありましたが、学校生活はとても楽しかった。モロッコの学校へ転校する事を伝えると、友達から「あと1年だから一緒に卒業しよう!」と止められました。別れるのは辛かったのですが、やはりどうしても母と暮らしたかったのと、本音ではホームステイの生活が窮屈で嫌になっていました。

私は2年半ニューヨークで留学生として1人で頑張りました。そして、久しぶりの母との生活を楽しみにモロッコへ移住しました。

母との生活はとても新鮮で、また何のストレスもなく、ただただ楽しい日々でした。食事は毎日母の手作り。学校はカフェテリアがなかったので、お昼は毎日お弁当を作ってくれました。