資本主義とは

生産手段を持つ資本家が、生産手段を持たない労働者階級を雇い、商品を生産させて自己の利益を追求する経済組織です。資本家は如何に安く労働力を確保して利益を上げるか一生懸命です。

ヨーロッパ人はアフリカ人を奴隷として使い、またアメリカ人も奴隷制度を踏襲しました。明治の終り頃(120年前)は日本からアメリカ・カナダへ給料が良いので出稼ぎに行く人が多くありましたが、今は日本も資本主義経済大国に成長して安い給料のアジヤの人々が出稼ぎに来ています。

日本はアメリカに占領されて75年の間にすっかり資本主義国になり、労働者を如何に安く使うかで労働者を苦しめています。昔は穴を掘ったり田畑を耕したり単純な肉体労働が主体でしたが、今は単純な肉体労働は機械化され知的労働者になりました。

①地面を掘るのは…ユンボ

②地面を平にするのは…ブルドーザー

③土を運ぶのは…ダンプ

④高い所へ運ぶのは…クレーン車

時代が変わり機械・建築・化学・光学など、さまざまの分野で著しい進歩発達を遂げてきましたが、それにより新しい設計・デザイン・製作・管理など、さまざまの分野で知的労働者が必要になり、実業の人々が今日の産業社会を作り上げてきました。

資本家だけでは会社の運営は最早できなくなりましたが、資本家も昔の考え方を改める必要があります。21世紀は新しい時代に踏み込み政治経済も一変し、資本家も富の独占は出来ない時代になりつつあります。

実業はあらゆる分野で社会貢献をして、今日の産業社会を作り上げてきましたが、それに対して銀行・証券会社・保険会社の資本主義経済システムの虚業は社会貢献もしないで、あいも変わらず実業から富を吸い上げ莫大な利益を得ています。虚業が実業より栄えては世の中は良くなりません。

実業が栄え初めて世の中が豊かになるのです。今は虚業が実業を振り回しています。私が生れた大正14年(96年前)頃は既に資本主義経済システムは確立され、生活の中に浸透していたので少しも違和感がありませんでした。父と母が「金は金を呼ぶ」とか「金持ちには金が集まる」と言っていたことが子供心にも覚えています。

21世紀になり世界中において富の格差があまりにもひどくなり、世界中の景気が悪くなったのも、資本主義経済の欠陥が現れてきたのです