核兵器禁止条約(注3)は2017年に国連加盟国の6割を超す122カ国の賛成で採択されたけれど、安倍首相はこれにも反対しているのである。

被爆した日から74年となる2019年8月6日に「原爆の日」を迎えた広島で、始めは平和を守ろうなどと口にしていた安倍首相が「核兵器禁止条約には署名・批准しない」と従来からの考えを示した。それに対して 広島市長や被爆者団体などから不満の声が相次いでいると報道されたけれど、それは広島・長崎両市の市民だけではなく、世界中の「平和を求める人々の不満」でもあろう。

そして、世界では唯一の被爆国でありながら、米国に追従して核禁止に反対する首相の独善を示すものでもある。

また、2016年11月には、党総裁の任期を現行の「連続2期6年まで」から「連続3期9年まで」に延長する党規則改正案を了承させたのは独善政権体制(注4)を固めようとしたのであろう。

多数の国民の生命をも脅かす改憲(戦争への道)へ突き進もうとしていることには与党内にも異論が出始めているけれど、2019年9月第4次安倍再改造内閣が発足してから首相は「改憲を必ず成し遂げる」と意欲を示していたのである。

さらに、安倍首相は「日本の平和」を唱えていながら原発再稼動や武器の輸出入などを続けさせている。

これらは戦争を引き起こして一般国民を苦しめることが明白であるにもかかわらず電力会社や大企業が利益を得られるから止めさせないのであろう。

そして、森友・加計学園やその他の疑惑が釈明されないま ま、2019年11月には首相が主催する「桜を見る会」にも疑惑を持たれるようになり、「首相を辞めても説明責任はなくならない」といわれながら、2020年8月に「体調を崩した」と辞意を表明。

後継者の菅義偉官房長官は安倍首相の数々の疑惑を隠蔽(いんぺい)し、資料破棄などしてきており、首相になっても隠蔽上手で独善的な政治をするだろうと語られている。


(注3)この条約に署名・批准した122カ国には核保有(米口が9割)国と被爆国の日本が入っていないのである。

(注4)2018年3月には中国の全人代表大会で「連続2期まで」の国家首席の任期を削除し、独裁政権体制の長期復活を目指し始めた。また、ロシアのプーチン氏は終身大統領制度や3選禁止の憲法改正も考えているようであるが、米国の大統領などは現在でも2期しか続けられないことになっている。