身の回りの各種事例を題材にして、金銭感覚を身につけさせたい。参考書やハウツー本を買わなくても、生きた教材だらけであることに気づこう。

また、小遣い帳をつけるなども、とても良いと思う。何に使うお金かの目的をはっきりさせ、正しいお金の使い方を教える。計画に対する実績の管理方法の勉強になる。そして高学年になったら、仮想の一千万円を株式に投資・売買することにより、家族で収益を競うゲームも、エキサイティングでおもしろい。

投資先として、友達の両親が勤務する会社や、愛用品の製造会社などの身近なものに目を向ければ、さらに楽しく経済を学ぶことができる。抵抗感なく、子ども新聞から日本経済新聞の世界に飛び込んでいける。

結果、数学力を楽しく体得でき、ロジカル思考が育つ。勉強は、座学だけではないのだ。

【前回の記事を読む】トヨタが最重視する考え方、「山を崩して谷を埋める」とは?

※本記事は、2021年12月刊行の書籍『「トヨタ式」子育て術』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。