足立さんはこれより前に、遠い田舎の我が家まで訪問看護に来てくれました。二男は、今自分がしていることを見てもらおうと、足立さんを作業場へ案内しました。山から切り出した雑木や檜を、薪ストーブの薪や焚き付け用材に割ったり乾かしたりする大きなガレージです。夫が退職後にしたかったことを、二男も一緒に始めました。

 

二男は斧で割った薪を積み重ね、二年後の冬(乾く期間)を待ちます。焚き付けには、火が付きやすく燃え尽きにくい檜を、細かく手ナタで割ります。二男は夫のすることをまねるだけではなく、丁寧に薪を積み、焚き付け用材を割り、出来上がった幾十もの箱をきちんと並べていきました。

仕事効率としてみると全くダメかもしれませんが、そこに優しくてコツコツと積み重ねる二男の心持ちを見ました。足立さんが、ストーンガーデンと名付けた我が家の庭にあるストーンサークル(夫の発案で、孫たちがバーベキューを楽しめるように、石を運んで手作りしたもの)を見て、「院長に話したら、きっと羨ましがるだろうなあ」と言ってくれました。