「てんかん」発症

5歳の後半、朝5時頃、身体の左半分が、硬直状態になりました。朝の5時頃は、一人笑い出した息子をやっと寝かしつけ私も眠りに入った時間です。虫の知らせか硬直が起きた時、私の目が覚めたのです。10〜13秒足らずだったと思います。すぐに通常に戻りましたが、発作は2日間続けて起こりました。

すぐに治まったことから、のんびり屋の私は、この出来事をさほど重要に考えず、病院に行く事など考えていなかったのですが、幼稚園の同じクラスの障がい児を持つお母さんにこの出来事を話すと、病院で検査することを薦めてくれました。以前通っていたデイケアに併設されていた病院に検査を受けに行きましたが、暴れるため脳波検査が出来ませんでした。

お友達のお母さんが「S小児神経学クリニック」を紹介して下さいました。「S小児神経学クリニック」に予約して初診を受けると、まずは、近くの大学病院で「MRI検査」を受け、その後、S小児神経学クリニックで「脳波検査」を受ける事になりました。小さい子どもなので「MRI検査」の前に、睡眠薬を飲ませるのですが、眠くなると眠ることを拒み、暴れ、検査を受けることが出来ません。

一日目、閉院時間まで頑張りましたが諦め、翌日、また大学病院に伺い、やっと受ける事が出来ました。それから数日後、「S小児神経学クリニック」で脳波検査を受けることになりました。ぐっすり眠っては検査にならないそうで、軽めの睡眠薬を飲ませるのですが、またしても眠くなると恐怖のためか眠ろうとしません。

眠らないため追加の睡眠薬を飲む羽目になり、結果的に3回飲みましたが、眠くなると自ら頭を壁に打ち続けて寝ようとしません。朦朧とした状態で暴れていては検査が出来ません。またしても朝から閉院時間まで粘りましたが、寝ないので諦めて家に帰ることになりました。5歳の子が唸り声をあげたり、暴れたり、酔っ払いのような状態なので、電車に乗って連れて帰ることは出来ません。タクシーで帰ることになりました。

その夜も睡眠不足の状態にして、翌日また朝早く病院に連れて行き、睡眠薬を飲ませ、やっと脳波検査を行うことが出来ました。「MRI検査」「脳波検査」共に2日がかりでした。

検査の結果『てんかん』だという事がわかりました。それと、言語を司る左の脳神経の異常が見つかりました。脳波検査の結果、発作を抑えるための薬「テグレトールとLドーパ」を毎日朝晩飲むよう処方されました。

※本記事は、2020年12月刊行の書籍『言語能力2歳の自閉症 正社員となる』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。